お家に中庭を設けるメリット・デメリットとは?

お家に中庭を設けるメリット・デメリットとは?

中庭はただの屋外スペース以上のもので、家の美観と機能性を向上させてくれる役割を果たす重要な要素です。

本記事では、中庭の概要やメリット、さまざまな形状の中庭のご紹介、そして中庭を設計する際の重要なポイントについて詳しく解説します。中庭と坪庭の違いから始め、コの字型、ロの字型、L字型といった中庭のデザイン、そして中庭の持つメリットとデメリットを掘り下げていきます。

中庭とは?

中庭とは?

中庭は、住宅の建物に囲まれた屋外の空間で、家族の集いの場や自然との触れ合いを提供します。この空間は、自然光を豊富に取り入れ、住宅内部に開放感をもたらします。日本の伝統家屋においては、中庭は家族や自然との繋がりを象徴する場とされ、静寂と和の美を感じさせる設計となっています。現代建築においても、この伝統を受け継ぎつつ、モダンなデザインと機能性を兼ね備えた中庭が多く見られます。

中庭は、家族のプライバシーを守りつつ、自然の要素(光、風、緑)を住宅生活に取り入れる重要な役割を果たします。

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・「中庭」と「坪庭」の違い

中庭と坪庭はしばしば混同されがちですが、両者には明確な違いがあります。坪庭は、日本の伝統的な家屋において小さなスペースに作られる庭で、家の一部分に位置し、主に景観を楽しむためのものです。

一方、中庭は家の設計の中心となることが多く、より大きなスペースを占めます。この大きな空間は、家族や友人が集まる社交の場を提供したり、家の中心に自然の存在を感じさせる役割を持ちます。また、中庭は住宅の内外の空間をつなぐ架け橋としても機能し、室内から容易にアクセスできる開放的な場所として設計されることが一般的です。

坪庭に比べ、中庭は家全体のデザインに大きな影響を与え、住宅の外観や内部の雰囲気を大きく左右します。

中庭の種類

中庭の種類

中庭の種類は主に3つの代表的なタイプに分類されます。

・コの字型

コの字型の家は、その名の通り、建物が「コ」の字の形に配置されるデザインです。この配置により、住宅の中央に広々とした中庭が生まれ、家の各部屋から中庭への視線が確保されます。このタイプの中庭は、外部の騒音や視線から隔離された静かでプライベートな空間を提供し、都市部の住宅において特に人気があります。また、自然光が建物の内部に容易に入り込むため、室内は明るく開放的な雰囲気に満ちます。

このデザインは、家族のコミュニケーションを促進し、屋内外の活動の境界を曖昧にすることで、住まいの利用方法を豊かにします。

・ロの字型

ロの字型の家では、建物が「ロ」の字の形に配置され、一辺が開かれた中庭が特徴です。この開放的な配置は、住宅と中庭の間の境界をほぼなくし、室内外の空間が一体となる感覚を生み出します。このタイプの中庭は、光と風が自由に通り抜け、自然の恵みをダイレクトに感じることができます。また、ロの字型は、外部からの視線を適度に遮ることができるため、プライバシーを保ちつつも、外の風景を楽しむことが可能です。

この形状は、特に自然を身近に感じたい方や、ガーデニングやアウトドアリビングを楽しみたい方に適しています。

・L字型

L字型の家は、建物が「L」の字の形に配置されることにより、一部が露出した中庭を持ちます。このデザインでは、中庭が住宅の一部としての自然な連続性を持ち、室内からの視線が中庭に自然に誘導されます。L字型の中庭は、外部とのつながりを持ちつつも、十分なプライバシーを確保できるため、都市部の住宅に理想的です。

このタイプの中庭は、住宅の一部としてだけでなく、ゲストを迎えるための社交の場や、リラックスできるプライベートなオアシスとしても利用できます。また、L字型の配置は、建物の形状によって異なる光の効果や風の流れを生み出し、住宅内に独特の雰囲気を作り出します。

中庭のメリット

新築住宅に中庭を設けることで以下のようなメリット・効果を得ることができます。

・日当たりと風通しの改善

中庭は、建物全体にわたって自然光を提供し、風通しを良くすることで、室内環境を快適に保ちます。この光と風は、健康的な住環境を作り出し、居住者の心地よさを高めます。

・プライベート空間の創出

中庭は、家の中心にプライベートな外部空間を創出します。この独立した空間は、家族や友人との交流の場や、静かな読書や瞑想のための場所として利用できます。

・防犯性の向上

中庭は外部から直接視認されにくいため、住宅の防犯性を向上させます。この特徴は、都市部や人目につきやすい場所に住む人々にとって特に重要です。

・おしゃれで開放的な家への変貌

中庭を持つ家は、デザイン的にも魅力的であり、開放感を持つ空間となります。中庭は、家全体のデザインの焦点となり、住宅の美的価値を高める要素となります。

・アウトドア活動やDIYの楽しみ

中庭は、アウトドア活動やDIYプロジェクトに最適なスペースを提供します。この多用途な空間は、屋外での食事、子供の遊び場、ガーデニングなど、家族全員の趣味や活動に対応します。

中庭のデメリット

一方、中庭を設けることによるデメリットや注意点は以下の通りです。

・居住スペースの減少

中庭を設けることで、屋内の利用可能な居住スペースが減少する可能性があります。これは、特にスペースに制約のある住宅において考慮すべき点です。

・メンテナンスの必要性

中庭の維持には、定期的なメンテナンスが必要です。草木の手入れ、清掃、排水設備の点検など、一定の労力と時間が必要となります。

・排水設備と雨水対策

中庭には適切な排水設備が必要であり、特に雨季には雨水対策を考慮する必要があります。排水の問題は、特に低地や雨量の多い地域で重要となります。

・建築費用の増加

中庭の設計と建築は、通常の住宅建設に比べて追加の費用がかかる可能性があります。これは、特別な設計や素材、工事の複雑さに起因します。

中庭のある家の計画:ポイントと注意点

中庭のある家の計画:ポイントと注意点

最後に、中庭を設けても後悔しないために事前に把握しておきたいポイントについて解説します。

・生活動線と間取りの計画

中庭を取り囲むように生活動線を考え、間取りを計画することは、住宅の快適性と機能性を高めるために非常に重要です。中庭を中心とした生活動線は、家族の日常の動きをスムーズにし、各部屋と中庭の間の自然な流れを作り出します。例えば、キッチンやリビングから直接中庭にアクセスできるように計画することで、室内外の活動が一体化し、生活がより豊かになります。

また、プライバシーを保ちつつ、光と風の流れを最大限に活用する間取りを考慮することが大切です。中庭の視点から住宅全体のレイアウトを考えることで、機能的でありながらも美的に優れた住空間を実現できます。

・排水と排雪の対策

中庭のある住宅において、排水と排雪の対策は非常に重要です。特に雨水や雪の多い地域では、中庭の排水システムを適切に設計し、過剰な水分が室内に侵入するのを防ぐ必要があります。排水路の設計や防水処理は、中庭の使用と維持において重要な役割を果たします。また、雪の多い地域では、中庭にたまる雪を効率的に排除する計画が必要です。これには、雪の重みを支える構造や、雪かきが容易な設計を考慮することが含まれます。

適切な排水と排雪の対策は、長期的に中庭を保護し、維持コストを低減するためにも重要です。

・窓の配置とサイズ

中庭に面する窓の配置とサイズは、室内の光の取り入れ方や視覚的な連続性を大きく左右します。中庭に面した窓は、自然光を取り入れるだけでなく、中庭とのつながりを強化し、屋内外の空間の境界をぼやかします。窓の大きさや形、位置は、日中の光の角度や強さ、プライバシーの保護、そして景観の最大化を考慮して選ぶ必要があります。また、窓の設計は、エネルギー効率や断熱性にも影響を与えるため、環境や気候の条件を考慮することが重要です。

中庭を眺める窓は、住宅のデザインの重要な要素であり、住む人々の生活の質を向上させる役割を果たします。

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監修者

池田 恵子

ファミリア株式会社 取締役

略歴

  • アトリエファイ建築研究所
    (建設・現場監理に従事。)
  • 池田林業株式会社
    (設計・現場監理に従事。後に取締役に就任し現在に至る。)

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