アイランドキッチンはやめるべき?後悔する理由とは

「アイランドキッチンに憧れているけれど、本当に自分たちの暮らしに合うのか?」と考える方は少なくありません。

オープンでおしゃれな見た目から、注文住宅を検討する夫婦の人気が高い一方、実際に導入した後に「掃除が大変」「リビングが狭くなった」などの後悔を感じる声も聞かれます。

本記事では、アイランドキッチンに関する後悔の理由とその対策方法、さらにアイランドキッチンが向いている人の特徴や導入のメリットを整理しました。

アイランドキッチンで後悔する理由と対策

アイランドキッチンは、その開放感やデザイン性から人気を集めています。

しかし、実際に導入した人の声を聞くと、いくつかの共通した後悔ポイントが浮かび上がります。ここでは代表的な7つの理由を挙げ、それぞれの対策を簡単に紹介します。

リビングが狭くなった

アイランドキッチンは周囲をぐるりと回れる構造のため、キッチン本体のスペースに加え、回遊できる通路幅を確保しなければなりません。その結果、リビングやダイニングの面積が思いのほか狭く感じるケースがあります。

【対策】

  • ・キッチンとダイニング・リビングのレイアウトを事前にシミュレーションし、必要な通路幅を考慮する
  • ・カウンターやテーブルを兼用し、省スペース化を図る

家具やカーテンににおいが移る

キッチンが壁から独立しているアイランドタイプだと、換気扇の能力や配置によっては、調理のにおいが広がりやすいです。焼き魚や炒め物のにおいがリビングやカーテン、ソファに付着することも後悔の原因です。

【対策】

  • ・換気扇の風量や性能にこだわる(サイド型や天井埋め込み型のハイパワー換気扇)
  • ・キッチンとリビングの間にパネルやスクリーンを設置して空間を緩やかに仕切る

掃除に手間がかかる

四方が開放されているため、油ハネや水ハネなどが床に落ちやすいという声も多いです。レンジフード周りの清掃も、壁付けタイプより手間が増すと感じる場合があります。

【対策】

  • ・防汚性の高い床材や撥水コーティングを導入する
  • ・フラットなカウンターを採用し、溝や段差が少ないデザインにする
  • ・定期的に拭き掃除を習慣化し、汚れが溜まる前にケア

ベビーゲートを設置できない

小さな子どもがいる家庭では、安全対策としてキッチンへの進入を防ぐベビーゲートを付けることが多いですが、アイランドキッチンだと囲む壁がなく、ゲートを取り付ける場所が限られてしまいます。

【対策】

  • ・キッチンとダイニングの間に可動式のパーテーションを設置する
  • ・キッチンゾーン自体をフローリングではなくクッションフロアにするなど、安全対策を別の形で行う

リビングから丸見えになってしまう

アイランドキッチンは視線を遮る壁がないため、作業中の手元や調理器具、片付け途中の洗い物などがリビング側から丸見えになります。

生活感が出やすく、突然の来客時に慌てることも。

【対策】

  • ・カウンターの高さを少し高めに設定し、作業台やシンクが見えにくいようにする
  • ・一部背面収納やパネルを立て、リビング側からの視線をコントロールする

収納スペースが足りなくなった

アイランドキッチンは背面に食器棚を配置することが多いですが、壁付けキッチンに比べてカウンター下や壁面収納が確保しにくい場合があります。必要な収納量を考慮していないと、後から「物が収まりきらない」と後悔するケースも。

【対策】

  • ・キッチン周辺の背面収納やパントリーを十分に確保する
  • ・引き出し式収納やスライド棚など、効率的に使える収納プランを検討する

床に段差ができてしまった

配管や配線の関係で、アイランドキッチン部分の床が若干高くなったり、段差が生じたりすることがあります。

バリアフリー設計を重視する家庭にとっては使いにくさを感じる要因となります。

【対策】

  • ・設計段階で配管ルートを十分検討し、床下のスペースを確保する
  • ・無理にアイランド化せず、ペニンシュラキッチンやその他レイアウトも視野に入れる

アイランドキッチンに向いている人の特徴

アイランドキッチンは後悔事例も多いですが、逆に「これがぴったり合う」という家庭もあります。

以下の特徴に当てはまる人は、アイランドキッチンの恩恵を受けやすいかもしれません。

整理整頓が苦ではない

オープンな構造ゆえに、キッチン周りが散らかっているとリビング全体の美観が損なわれやすいです。日常的に整理整頓が苦でない方、物を増やさず定期的に片づけられる方には向いています。

デザイン性を重視している

アイランドキッチンは海外のドラマや雑誌でもよく見られるように、非常に洗練されたデザインが特徴的です。

インテリアの一部として、キッチンを中心にしたおしゃれな空間づくりを楽しみたい人にぴったりです。

複数人で調理することがある

大家族や友人を招いて一緒に料理をする場合、アイランドキッチンは動線が自由でワイワイと作業がしやすいです。

複数人が同時にキッチンに立っても圧迫感が少なく、コミュニケーションを取りながら調理できます。

来客が多い

ホームパーティーなどが好きで、来客が多い家庭にはアイランドキッチンが最適です。リビングと一体感があるため、ゲストをもてなしながら料理ができ、一体感のある空間を演出できます。

アイランドキッチンのメリット

後悔ポイントがある一方で、アイランドキッチンならではのメリットも大きいです。デザイン性や家族とのコミュニケーションなど、以下の3つを特に挙げてみます。

メリット①おしゃれで開放的なキッチンになる

アイランドキッチンはキッチン自体がインテリアの主役となるため、シンプルかつ洗練されたデザインを採用すると、リビング全体の雰囲気を高められます。狭いスペースでも工夫次第では圧迫感を減らし、開放的な空間をつくることが可能です。

メリット②動線の自由度が高い

キッチンを囲むように移動できる構造は、調理や配膳、片付けなどの導線がシンプルになります。

単身でも家族でも、どこからでもキッチンにアプローチできるので、料理の効率が上がると感じる人も多いです。

メリット③コミュニケーションを図りやすい

アイランドキッチンは壁が少なく、家族やゲストとの会話がしやすい点が魅力です。料理をしながらリビングでくつろぐ人と目線を合わせたり、子どもの様子を確認したりできるため、家族の絆を深める効果もあるといわれます。

デメリットを知ってからアイランドキッチンの施工を検討しよう

アイランドキッチンは、美しいデザインや開放感、家族や来客とのコミュニケーションを重視したい方には最適な選択肢といえます。一方で、においや汚れが広がりやすかったり、リビングが狭くなる、掃除が大変などの後悔事例も少なくありません。 導入を検討する際には、実際に後悔された方々の声を参考にしつつ、自分たちの生活スタイルや整理整頓の得意・不得意などを客観的に見極めることが大切です。また、収納プランや換気対策、間取りデザインを十分に考慮し、必要に応じて専門家に相談して最適な形を模索しましょう。

ファミリアは、つくば市をはじめ、地域の住まいづくりに関する知見と実績を活かし、お客様のご要望やライフスタイルに合ったキッチンの提案を行っています。アイランドキッチンか、あるいは別の形態がより適しているか、一緒に検討してみてはいかがでしょうか。家族の絆を深め、満足度の高い住まいを実現するために、最適なプランづくりをサポートします。

つくば市の注文住宅ならファミリア株式会社

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監修者

池田 恵子

ファミリア株式会社 取締役

略歴

  • アトリエファイ建築研究所
    (建設・現場監理に従事。)
  • 池田林業株式会社
    (設計・現場監理に従事。後に取締役に就任し現在に至る。)

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