住宅における利用可能なスペースには限りがあります。特に都心部ではその制約が一層厳しいものとなるでしょう。そのような中、近年では「屋上を庭園として活用したい」と考える人が増えているようです。
しかし、屋上庭園には数々の利点があるものの、現実的にはいくつかの注意点も存在します。そこで今回は、一般住宅に屋上庭園を設けるメリット・デメリットについてご紹介します。屋上庭園の設置を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
屋上庭園とは
屋上庭園は、建物の屋上に設けられた庭園のことを指します。都市部や高層建築物の多い地域では、限られたスペースを有効活用するために屋上庭園が設けられることがあります。
商業施設や会社のビル、工場などの建築物に緑化の目的で採用されていることが一般的ですが、近年では一般住宅やマンションに屋上庭園が設けられることも増えてきています。特に、お家でのガーデニングを楽しみたくてもそのスペースを確保することが困難な都心部での需要が高いようです。
屋上庭園の活用4選
お家に屋上庭園を設けると、どのようなことができるのでしょうか? 一般住宅における屋上庭園の活用例を4つご紹介いたします。
・ガーデニングや家庭菜園
屋上スペースを上手に活用することで、日差しの良い場所で自然を楽しむことが可能です。例えば、屋上に緑を取り入れることで、心の豊かさだけでなく、室内の温度を下げるなど「住環境の向上」にも繋がる効果を期待できるでしょう。
また、屋上スペースで家庭菜園を作ることもでき、自然の恵みを満喫することも可能です。野菜を育てるなどの体験は、お子様の成長を促す助けになります。
・BBQやおうちキャンプ等の趣味スペース
屋上庭園を利用して、他の人の目を気にせずにBBQなどのアウトドアの趣味を楽しむことができます。また、簡易なテントなどを設置して、家族や友人と一緒に近年流行の家キャンプを楽しむこともできるようになります。
・子供やペットの遊び場
近年、子供がのびのびと遊ぶことができる場所が減りつつあります。特に都心部においてその傾向は高まっているのではないでしょうか。屋上庭園は子供が遊ぶ場所としても活用できるため、そのような事態の一助となる可能性があります。
例えば、夏にはプールを設置し、周囲を気にせずに水遊びを楽しむことも可能です。お子様が道路などに飛び出す心配もなく、安心して遊ぶことができます。また、運動不足のペットが自由に走り回る空間として活用することもできるでしょう。
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・洗濯物や布団干しスペース
主婦にとってうれしい点として、屋上庭園に洗濯物を広いスペースで干せることが挙げられます。バルコニーや他の場所とは異なり、屋上には広々としたスペースがあるため、大型の寝具なども問題ありません。
玄関などに洗濯物を干すと盗難の心配があるスニーカーなども、気兼ねなく干すことができて安心です。
屋上庭園のメリット
続いて、お家に屋上庭園を設けることによるメリットや得られる効果についてご紹介します。
・土地が狭い都心部でも庭を作ることができる
庭を作るには広い土地が必要ですが、屋上庭園は建物の上に造られるため、土地の広さに関係なく実現することができます。そのため、土地が限られていても庭を望む方や、土地の購入費用を抑えたい方におすすめです。
・屋上緑化で室温上昇を抑えられる
屋上の緑化には省エネの利点があります。真夏には屋上の表面温度が60℃を超えることがありますが、緑化することで約30℃まで下げることが可能です。
屋上の表面温度の低下は室内の温度も下げる効果があり、日本の暑い夏には特に効果的です。また、冬には緑化された屋上の植物が室内温度を外部に逃がさない役割を果たしてくれるため、緑化されている家では室内が暖かく保たれます。エアコンの使用を減らすことにも繋がるため、節約の効果を期待できます。
・プライベートなリラックススペースが作れる
屋上に自由に使えるスペースである屋上庭園を設置するメリットの1つは、個人のリラックス空間として趣味を楽しむことができることです。バーベキューや日光浴、プールやバスケットゴールの設置、夜間の屋上での飲み会や星空観察などが可能です。
また、前述したように子供やペットが安全に日光浴や遊びを楽しむ場所としても利用できます。さらに、おしゃれなテーブルやチェアなどの家具を置いて、日常の疲れを癒すための時間を過ごすことが可能です。周りに高い建物がない場合は周囲の視線も気にならないため、思う存分にプライベートな時間を過ごすことができるでしょう。
屋上庭園のデメリット
一方、屋上庭園にはデメリットや注意点もあるため、メリット・デメリットの両面を把握したうえで設置を検討するようにしましょう。
・メンテナンスが必要
屋上に植物を配置する場合は丁寧な管理が重要です。水やりや剪定、雑草取りなどの作業だけでなく、落ち葉が排水パイプを詰まらせないように注意し、定期的な清掃も含めた保守を考慮する必要があります。
また、屋上に庭園を作るということは、雨漏りとの付き合いも避けられません。設計者と施工者は防水工事に最善を尽くし、雨水が詰まることなく排水されるような工夫を凝らしてくれるものですが、それでも天候との兼ね合いの中で完全な保証はないものです。そのため、定期的なメンテナンスを実施し、質の高い屋上庭園の環境を維持するように心がけましょう。
・安全対策が必須
屋上庭園を設ける際には適切な安全対策が必要です。「建築基準法」という住宅建築の法律によれば、2階以上にあるバルコニーや類似のスペースには柵や手すりの設置が求められます。
庭園を含め屋上の活用を検討している方は、落下防止のためにフェンスや手すりなどの対策を適切に考慮する必要があるため、事前にシミュレーションをしておきましょう。
・雪が降る地域は注意が必要
屋上庭園の設置は雪の降る地域では困難です。雪の重さは、1平方メートルの面積に1センチ積もると約2キログラムになります。たとえば、延床面積が40坪の住宅で屋上の広さが20坪(約66平方メートル)の場合、10センチの雪が積もると、その重さは約1.3トンになります。
これは、乗用車1台に大人4人が乗っているぐらいの重さが建物の上にかかる計算です。雪の量が増えると建物への負担も大きくなるため、おすすめできません。
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