近年、住宅のアイデアとして人気を博している「ルーバー」ですが、言葉を聞いたことはあっても用途や特徴などについてはイマイチ分からない、、という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ルーバー外壁が近年人気な理由について、またデメリットや後悔しないために取り組みたいポイントについてご紹介いたします。ルーバー外壁を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
ルーバー外壁とは?
ルーバーとは、空気や光を制御するために使用される、角度のついた羽板を指します。吸排気口や窓、ドア、フェンスなど、建築物において様々な箇所で用いられています。
ルーバー外壁は、羽板を調整することで、建物内部に取り入れる空気や光の量を調節することが可能です。プライバシーとエネルギー効率を実現しながら自然光と空気の循環を可能にするだけでなく、見た目的にもおしゃれな印象を与えることができるため、近年ではますます人気の住宅アイデアとなっています。
ルーバー外壁が選ばれる理由
近年、ルーバー外壁が人気を博している理由について、ルーバー外壁の特徴に沿ってご紹介いたします。
・おしゃれで外観のアクセントになる
ルーバーを外壁に取り付けると、建物の外観に独特の構造的なアクセントを加えることが可能です。形状や角度によって、ユニークな構造を作ることが可能なためデザインの自由度が高いという特徴があります。また、木やアルミなど使用する素材によって雰囲気が異なるため、素材選びもデザイン面では重要な観点です。
・目隠し機能
ルーバーは、ブラインドとしての役割を期待するのに有効的な手段です。人通りが多い建物の面にルーバーを設置することで、家やバルコニーへの視線を遮ることができます。また、プライバシーを確保しながらも、室内を自然な外光で暖かく保つことができる点もルーバーならではの嬉しいメリットです。
ブラインドとしての効果を最大限に発揮させるには、羽板同士の隙間が狭いタイプのルーバーを選ぶようにしましょう。
・落下防止
バルコニーの安全性を高めるために、高いルーバーを設置することができます。そうすることで、子供たちが落下してしまう危険性が減ります。ルーバーは開放感があり、壁の高さを上げる必要がないため、バルコニーの転落防止策として最適です。
また、落下の危険がある窓にもルーバーを設置することができます。ルーバーは光や風を取り入れることができるため、窓の前にルーバー取り付けても室内は快適な状態が維持されます。
・直射日光を遮る
直射日光を遮ることも、ルーバーを設置することで得られるメリットの一つとして挙げられます。近年、地球温暖化の進行により直射日光の熱がますます強くなっており、家の中の畳やカーペット、家具などの劣化が早まる悪影響が発生しています。
ルーバーを住宅に用いることで、このような経年劣化を遅らせる効果を期待できるようになります。
ルーバー外壁に用いられる素材
ルーバー外壁に用いる素材の代表例として、「木」「アルミ」「ガラス」の各特徴についてご紹介します。
・木
木製のルーバーは、居心地の良い木のぬくもりを視覚的に与えてくれます。また、木の成熟に伴い色合いが変化し、その変化を楽しむことも可能です。しかし一方で、天然木のルーバーは腐りやすく、虫もつきやすいので、常にメンテナンスを施す必要があります。また、燃えやすい素材のため火の元には気をつけなければいけないという注意点もあります。
近年では人工木(樹脂)タイプのルーバーも人気があり、人工木であれば腐敗や虫が付いたりといった点に気を配る必要もありません。
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・樹脂
今ご紹介した通り、ルーバーには樹脂で作られたものもあります。これらは人工木製品と同じ素材でできており、アルミニウムよりもよりリアルな木目を楽しめる点が大きなメリットです。また、木製のルーバーと比べて、耐久性と対候性が高いという利点もあります。
・アルミ
アルミ製のルーバーは、控えめながらもスタイリッシュな仕上がりを外観にもたらします。シンプルな外壁が好みの人にとっては、おすすめの素材と言えるでしょう。
また、汚れや腐食に強く、虫に食われる心配もありません。ただし、硬いもので傷つきやすいデリケートな素材であるため、周辺環境の確認など取り扱いには注意をする必要があります。
・ガラス
ガラス製のルーバーは、デザイン性が高く照明の機能が優れている反面、割れやすいため取り扱いに注意が必要です。
今回ご紹介した木(天然 / 人口)・アルミ・ガラスには見た目的な印象だけではなく、機能的にもメリット・デメリットが異なるため、それぞれの特性を理解したうえでルーバーの素材を選定するようにしましょう。
ルーバーを取り入れるデメリット
デザイン面・機能面の両面において魅力的なルーバーですが、気をつけるべきデメリットや注意点もあります。
・掃除が大変
ルーバーは薄いすのこ状になっているため、その構造上、隙間にホコリがたまりやすくなっています。この隙間を入念に掃除するには時間と労力が必要です。スラットに汚れが溜まらないように、定期的にホースで水洗いを行うようにしましょう。
・素材によっては劣化しやすい
木製のルーバーは耐候性、耐久性に欠け、湿気にさらされると色あせたり、腐食したりすることがあります。そのため、乾燥した風通しの良い場所に設置し、水が溜まらないように縦長のセミクローズタイプを選ぶことが大切です。
また、防水加工や防腐加工を施したものは、経年劣化が進み、定期的な補修が必要です。加えて、ルーバーが高所にある場合、塗り替えのために足場を組む必要があることも留意しておきたいポイントです。
・悪目立ちのリスクがある
外壁のテイストに合わない色や素材のルーバーを選ぶと、外観の調和が崩れてしまいます。ルーバーだけが浮いて目立ち、不釣り合いな印象を与える可能性もあるので注意が必要です。
ルーバーを選ぶ際には、外壁とルーバーそれぞれのサンプルを見ながら検討するようにしましょう。ルーバーは玄関ドアやサッシと素材が似ているため、これらと調和させることで一体感を演出することができます。全体のバランスを考慮してルーバーを選び、外観のデザイン性を向上させましょう。
ルーバー外壁を取り入れて後悔しないためにできること
ルーバー外壁が人気の理由と注意点についてそれぞれご紹介しましたが、最後にルーバー外壁を取り入れても後悔しないために取り組みたいポイントについてご紹介させていただきます。
・劣化しづらい素材を採用する
ルーバー外壁の素材として、弾力性があり、腐りにくいものを選ぶことで劣化の時期を遅らせることができます。また、プライバシーの確保という役割をしっかり果たしてもらうためには、ルーバーの板と板の間がなるべく狭くなるように調整が可能なタイプのものを選ぶようにしましょう。
・こまめな掃除を心掛ける
ルーバー外壁には定期的な手入れが必要です。そのため、汚れを落としやすいタイプのルーバーを選ぶと掃除の手間も省けます。また、ルーバーの隙間から虫が入る可能性があるため、ネット付きルーバーを採用するなどの工夫もおすすめです。
・目的に応じて素材を検討する
ルーバーの素材は好みによりますが、壁よりも濃い色合いのルーバーを選ぶことで、鮮やかで落ち着きのある上品なエクステリアに仕上げることができます。
外壁にルーバーを取り入れるのは防犯のためなのか、あるいは採光のためなのかなど、ルーバー施工の目的を事前に住宅メーカーと相談することによって、質の高い仕上りを実現しやすくなるでしょう。
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