アイランドキッチンの収納不足を解消する方法を解説!

最近、キッチンのレイアウトとして人気を集めている「アイランドキッチン」。リビングやダイニングとのつながりが感じられ、家族やゲストとコミュニケーションを取りやすい点が魅力です。

しかし、壁面が少なくなる分、収納スペースを確保しづらいという悩みを抱える方も少なくありません。どのようにすればアイランドキッチンでの収納不足を解消できるのでしょうか。

本記事では、アイランドキッチンの基本から具体的な収納方法、さらに整理整頓のポイントや実例を紹介します。快適なキッチン空間を手に入れるために、ぜひ参考にしてください。

アイランドキッチンとは

アイランドキッチンとは、キッチンの作業台やコンロ・シンクなどが「島(アイランド)」のように独立して配置されているレイアウトを指します。

一般的なキッチンは壁やカウンターに接している場合が多いですが、アイランドキッチンでは四方がオープンになり、リビングやダイニングとの境目があまりないのが特徴です。

このレイアウトを採用すると、キッチンに立ったまま会話を楽しんだり、テレビを見たりできるため、コミュニケーション面でのメリットがあります。さらに、視界が広がり開放感が生まれるため、家族との一体感を重視したい方やホームパーティをよく行う方に支持されています。

一方で、壁に密着していないぶん収納をどう確保するかが課題になりやすく、設備費や施工費が比較的高くつくことも覚えておく必要があります。

アイランドキッチンの収納不足を解消する方法

アイランドキッチンはデザイン性や開放感の点で人気がありますが、背面や壁が少ないため、従来の壁付きキッチンに比べると収納の自由度が下がりやすい傾向にあります。

ここでは、アイランドキッチンの収納不足を解消するための具体的な対策をいくつか紹介します。

引き出しタイプの収納を選ぶ

アイランド部分に設置するシンクやコンロ下の収納は、扉開きよりも「引き出しタイプ」を採用すると、奥のものまで取り出しやすくなります。スライドレール付きの引き出しにすれば滑らかに動き、高さや仕切りを調整できるため効率的に収納できます。

引き出しの底板や仕切り板を工夫して、鍋やフライパンなど形状の異なるものを整理しやすいようにすると良いでしょう。

背面収納を取り入れる

アイランドキッチン本体だけで収納をまかなうのは難しいケースも多いため、キッチン背面にカップボードや食器棚など、充実した収納を配置するのがおすすめです。壁面いっぱいに大型の収納を設置すれば、食器や食品ストックなどをたっぷり収められます。さらに、炊飯器や電子レンジなど家電を配置しておけば、アイランド部分が広々と使えます。

重ねて収納する

引き出しや棚にしまう際、一つ一つ横に並べるだけだとスペースが足りなくなることが多いです。重ねても傷つかない鍋やボウルなどはスタッキング(重ね)収納を活用し、上下の空間を有効に使いましょう。鍋同士がぶつかると傷が付く場合は、仕切りや不織布シートなどを敷いて保護すると安心です。

見せる収納を取り入れる

オシャレなキッチンツールやお気に入りの食器は、あえてオープンシェルフなどに置き“見せる収納”を取り入れる方法もあります。見た目が美しく陳列されていれば、アイランドキッチン自体がインテリアの一部となり、空間に彩りを与えます。ただし、ホコリが付きやすいデメリットがあるので、日々のお手入れは欠かせません。

ワゴンを活用する

スペースが足りない場合、キャスター付きのワゴンを導入するのも手です。使用頻度の高い調味料や小物をワゴンに収納しておけば、調理時にアイランドキッチン周りに移動させるだけで利便性が上がります。

使わないときはダイニングや壁際に移動しておけば、通路を確保できます。

アイランドキッチンの収納のポイント

収納不足を解消するには、収納場所の工夫だけでなく、モノを出し入れする動作のしやすさも考慮すると効果的です。

以下では、アイランドキッチンにおける収納を成功させるポイントを挙げます。

ポイント①調理器具は使用する場所の近くに収納する

調理器具や調味料など、使用頻度が高いものほど作業場所のすぐ近くに収納するのが基本です。コンロ周りにはフライパンや鍋、シンク周りにはボウルやザルなどを配置し、無駄な移動を減らすことで、キッチン全体がスッキリ保ちやすくなります。

ポイント②低い位置に使用頻度の高いものを収納しない

アイランドキッチンではカウンター下など低い位置にも収納スペースを設けることができますが、あまりしゃがまなくては取れない場所に、よく使う調理器具や調味料を置くと、取り出しが面倒になりやすいです。使用頻度が低いストック品や季節物の調理器具などを収納するのに向いています。

ポイント③カウンター下のスペースを有効に活用する

アイランドキッチンのカウンター下は、工夫次第で大容量の収納として活用できます。引き出しを増やしたり、棚を取り付けたりして、タオルや洗剤、掃除用品など細々したアイテムを効率よくしまいましょう。カウンターの奥行きを利用して、大皿や大型調理器具を収納することも可能です。

アイランドキッチンを使用するメリット

収納不足の課題はあるものの、アイランドキッチンは多くの人に選ばれているのも事実です。

ここでは、そのメリットを改めて確認します。

メリット①開放感がある

壁や仕切りが少ないアイランドキッチンは、リビングやダイニングと一体感を持たせられるため、圧倒的な開放感を得られます。家族との会話や視線の交流が自然に生まれ、ホームパーティなどで活躍します。

メリット②自由に動線を決められる

キッチンの周囲を360度回り込むことができるため、複数人で同時に作業したり、他の家事と動線を分けることが比較的容易です。特に大家族や来客が多い家庭では、混雑を防ぎながら作業しやすいレイアウトが作れます。

メリット③レイアウトの自由度が高い

アイランドキッチンは、間取りやデザインを個性的にアレンジしやすい点も魅力です。好みや生活スタイルに合わせてコンロやシンクの配置を選び、デザイン性の高いカウンター天板やキャビネットを採用するなど、幅広いバリエーションがあります。

アイランドキッチンのデメリット

アイランドキッチンは、間取りやデザインを個性的にアレンジしやすい点も魅力です。好みや生活スタイルに合わせてコンロやシンクの配置を選び、デザイン性の高いカウンター天板やキャビネットを採用するなど、幅広いバリエーションがあります。

デメリット①広いスペースが必要になる

アイランドキッチンはキッチン本体を島状に配置するため、壁付けキッチンよりも動線スペースが大きく必要です。十分な広さを確保できない場合、通路が狭くなるなど居住性が損なわれる恐れがあります。

デメリット②整理整頓が必須

オープンなレイアウトであるため、キッチンに置かれた調理器具や食品がリビングからも見えてしまいます。常に整理整頓や清掃を心がけないと、散らかっている印象を与えてしまいがちです。

アイランドキッチンの施工事例

ここでは、ファミリアグループが手がけるアイランドキッチンの施工事例をいくつか紹介します。施主の要望に応じて収納やデザインを工夫しており、アイランドキッチンのメリットを最大限活かしています。

①収納機能とスタイリッシュさを両立したアイランドキッチン

ダイニングとリビングを見渡せる位置にキッチンを配置し、コミュニケーションがとりやすい空間を実現しています。カウンター下に引き出しを設けることで、日常的に使う調理道具や食器をスムーズに出し入れ可能です。落ち着いた色合いの天板と床材が調和し、洗練された雰囲気を醸し出しています。

ジャパンディスタイルな平屋

②生活感を感じさせないスタイリッシュさばつぐんのアイランドキッチン

キッチンスペースを広く取り、背面収納とアイランドカウンターの組み合わせで大量の収納を確保しています。見た目にもすっきりしたデザインながら、食器や家電をしっかり収めることで、生活感を感じさせません。照明も工夫されていて、機能性とインテリア性を両立しています。

カフェテイストの平屋

③ファミリーも安心して使える高収納力のアイランドキッチン

収納不足が懸念されがちなアイランドキッチンですが、この事例ではカウンター下と背面の大型収納を組み合わせることで、ファミリー向けにも十分な収容力を確保。調理器具や調味料の配置が検討されており、家事動線も考慮された設計になっています。開放的なLDK空間を活かしつつ、動線が確保されている点が特徴です。

アウトドアリビングの平屋

工夫次第でアイランドキッチンの収納問題は解決できる

アイランドキッチンは開放感やデザイン性が高く、家族や友人とのコミュニケーションを重視する方にとって大きな魅力があります。一方で、壁面が少なくなるために収納スペースが取りづらいというデメリットも。引き出しタイプの収納や背面収納の導入、重ねる収納・ワゴンの活用、そして見せる収納などを組み合わせることで、収納不足の悩みを解消できます。

また、キッチンの使い勝手や収納力を左右するのは、単にスペースの広さだけでなく、普段の生活動線や調理習慣に合った配置かどうかにも大きく依存します。アイランドキッチンに特有の開放感を活かしながら、実際の作業性や使い勝手を考慮し、しっかりとプランニングすることが大切です。

ファミリアでは、施主のライフスタイルやデザインの好みに合わせて、最適なキッチンレイアウトと収納計画を提案しています。アイランドキッチンのメリットを最大限に引き出しつつ、収納不足や使い勝手の不安を解消する家づくりをサポートいたします。ぜひ一度ご相談ください。

つくば市の注文住宅ならファミリア株式会社

カテゴリー: キッチン パーマリンク

監修者

池田 恵子

ファミリア株式会社 取締役

略歴

  • アトリエファイ建築研究所
    (建設・現場監理に従事。)
  • 池田林業株式会社
    (設計・現場監理に従事。後に取締役に就任し現在に至る。)

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