注文住宅の支払いタイミングまとめ!完成までの期間や流れも紹介

注文住宅を建てる際、総額の予算については誰しも考えるところです。しかし、「いつ」「いくら」必要になるかまで把握している人は少ないのではないでしょうか。

実は、注文住宅に関する費用は一括払いではありません。本記事では、注文住宅の支払いについて、どのタイミングで何を支払うのか解説します。注文住宅を検討し始めてから家が完成するまでの流れについてもご紹介します。注文住宅を検討中の方はぜひ参考にしてください。

注文住宅の費用の支払いタイミング

注文住宅に関する費用の支払いタイミングはどのようになっているのでしょうか。ここでは、一番多く見られる土地探しもする、住宅ローンを利用するというパターンについて解説します。

①土地契約時

まず費用がかかるのは、土地の契約時です。手付金(土地代金の5~10%が相場)、仲介手数料半金(仲介の場合)、売買契約印紙代金がかかります。

購入したい土地が見つかった時点で、住宅ローンの仮審査を申し込んでおき、土地契約時には本申込ができるようにしておきましょう。その後の融資の流れがスムーズになります。

②土地決済時

続いて土地代の決済時には土地代金、仲介手数料残金(仲介の場合)、所有権移転登記費用、司法書士手数料、固定資産税の日割り分がかかります。

この時点で住宅ローンの契約ができていれば、分割融資を受けられる場合があります。本来、住宅ローンは注文住宅の完成後引き渡しの時に融資が実行されるものですが、大手都市銀行を中心に分割融資を受け付けている銀行があります。融資額を、まとまったお金が必要となるタイミングで数回に分けて利用できるようにするものです。

また、分割融資が使えない場合には、つなぎ融資を利用することになります。つなぎ融資とは、住宅ローンの契約を前提として、一時的に借り入れできる短期融資のことです。住宅ローンの融資が実行された時点で全額返済するのが一般的です。住宅ローンとは別の融資なので、それぞれに契約の必要があります。土地の購入費用、着手金、中間金などのタイミングで融資が受けられる点は、分割融資と同じです。

③注文住宅契約時

注文住宅を契約してもいい、お任せしたいというハウスメーカーが見つかり、契約内容がまとまったら、契約金(工事代金の10%前後)、工事請負契約印紙代金を支払って本契約となります。

④着工時

住宅の着工時には、着工時金(工事代金の30%前後)、地鎮祭費用(祝詞料は2~3万円が相場)、建築確認申請費用、地盤調査費用、住宅性能評価取得費用を支払うことになります。

⑤上棟時

上棟、つまり、家の骨組みが完成した時点でも支払いが必要となります。ここでは、上棟時金(工事代金の40%前後)を払います。

⑥完成時

内装、設備の導入、外構工事などが終わり、建物が完成したらついに引き渡しです。この時には、完成時金(工事代金の残金)の他に、登記費用、ローン費用、火災保険料がかかります。

ローン費用とは、住宅ローンの手数料や保証料を指します。手数料は、「融資を受ける際の事務手続きに対する費用」という意味合いがあるので、基本的に住宅ローンの実行日に金融機関に対して一括で支払う必要があります。

外構工事を別の業者に頼んでいる場合は、別途その業者への支払いが必要となります。

⑦引っ越し時など

引っ越しの際には引っ越し代がかかります。

また、その後、借り入れ返済が始まり、数ヶ月後には不動産取得税を払うことになります。不動産取得税は住宅など不動産を取得した場合に課税される税金です。不動産の取得時に1度支払えばその後徴収されることはありません。お住まいの都道府県の税事務所から支払い用紙が送られてきますので、それを使って払います。

翌年以降には固定資産税も毎年払うこととなります。

注文住宅が完成するまでにかかる期間

注文住宅を建てると決めてから、実際に家が完成するまで、13か月から20か月かかると言われています。期間に幅があるのは、設計図の完成までにかかる時間が、注文者によって異なるからです。

すでにできている建物を購入する建売住宅や、一部のオプションだけが選択できるセミオーダー住宅と異なり、注文住宅は家の設計から部屋の分け方に至るまで、全て施主の要望を聞いて設計士がただひとつの設計書をつくりあげます。

予算の問題なども関係してくるので、図面が決まるまでに試行錯誤することも多いのです。

また、これは家が完成するまでの時間であり、土地探しの時間は含まれていません。土地から探す場合には、土地探しの期間も考慮しましょう。

注文住宅を建てる際の流れ

注文住宅を建てる際の流れは以下の通りです。

①土地探し

土地をすでに持っている場合には必要のない作業ですが、多くの場合は土地探しから始まります。土地探しは、すでに家を建てるハウスメーカーが決まっている場合は、ハウスメーカーも協力してくれる場合があります。

土地探しにおいて重要なのは、エリアと予算です。

エリアを決める際は、通勤・通学利便性の良いエリアを探し、複数の候補をピックアップします。また、すでにお子さんがいて保育園や幼稚園、小学校に通っている場合、「同じ小学校の学区内」「同じ保育園や幼稚園に通い続けられるところ」といった形にエリアの条件を決める人も一定数います。ただしエリアは限定されれば限定されるほど、いい土地が見つかるのに時間がかかることも少なくありません。

予算は土地にかかる費用だけでなく、注文住宅の建築費や手数料、税金などまで考慮して決めましょう。

エリアと予算が決まったら、設定した予算が希望するエリアに見合っているかどうか、検証することも大切です。

②基本計画の立案

一戸建て住宅を建てるべき理由や、どのような家を建てたいのか、理想とする暮らし、予算について、家族とよく相談しましょう。

大まかな理想が固まったら、さまざまなメーカーを比較して依頼するハウスメーカーを決めましょう。多くのハウスメーカーでは、基本的なプラン作成や概算見積もりの作成は無料で行ってくれます。依頼をしてもいいと思えるハウスメーカー3社程度に、概算見積もりの作成をお願いして、比較検討しましょう。

③設計

ハウスメーカーが決まったらいよいよ設計に入ります。

契約後はハウスメーカーが、正式な敷地調査、測量、ボーリング調査などの地盤調査を行い、基本設計を作成します。基本設計とは、施主の要望や法規制にあわせ、具体的な図面に落とし込むことを指します。

基本設計をベースにして、より縮尺が大きい詳細の図面を作成し、壁紙や床材、キッチンやお風呂などの住宅設備について、どんなものを入れるか、どんな仕様のものを入れるかなどを具体的に決めていきます。予算をかける部分とそうではない部分の優先順位を前もって決めておくと、要望に合わせた住宅が建てやすいです。

図面に入れるべき仕様が全て決まったら、図面の内容で確認申請を行います。最終的な追加変更の見積もりの確認を終えたら、いよいよ着工です。

④着工

実際に工事を開始できる状態になったら、必要に応じて近隣への挨拶や解体工事をし、いよいよ着工です。

工事が始まってからも、適宜ハウスメーカーの担当者と施主とが工事の進捗状況について確認していきます。無事建物が完成したら、引き渡しとなります。

注文住宅を建てる際の注意点

注文住宅を建てる際の注意点にはどのようなものがあるでしょうか。

注意点①条件に優先順位をつける

まず、条件に優先順位をつけることです。家を建てるならあんな間取りにしたい、こんな設備を入れたいなど、要望がいろいろあるでしょう。しかし、大抵の場合はそれを全部盛り込んでいたら予算をオーバーしてしまいます。

条件のうち、譲れないもの、予算が足りなければ諦めるもの、優先順位をつけておくと、設計がスムーズに進みます。

注意点②融資のタイミングを確認する

住宅ローンを利用する場合は、融資のタイミングを確認しておきましょう。利用する住宅ローンは、分割融資が可能なタイプなのかそうでないのか、分割融資が可能ならどのタイミングで融資が受けられるのか確認しましょう。また、分割融資が利用できず、引き渡し時の融資実行までに融資を受けて住居にかかわる支払いをしたい場合は、つなぎ融資を申し込む必要があります。

注文住宅は支払いタイミングの確認が大事!

ここまで、注文住宅の支払いのタイミングについて見てきました。まとまったお金を支払うタイミングが何度もあることに驚いた人もいるのではないでしょうか。

今回ご紹介したタイミングと支払い金額はあくまでも目安です。依頼するハウスメーカーが決まったら、支払いのタイミングと金額の目安を確認し、住宅ローンを利用するのであれば必要なタイミングで必要な融資が受けられるかどうかを確認しましょう。

お金の問題で、変に焦ることのないようにしたいですね。

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監修者

池田 恵子

ファミリア株式会社 取締役

略歴

  • アトリエファイ建築研究所
    (建設・現場監理に従事。)
  • 池田林業株式会社
    (設計・現場監理に従事。後に取締役に就任し現在に至る。)

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