注文住宅は細かい部分まで自由に決められるのが魅力です。カーテンもその一つで、空間を演出する大切なインテリアです。しかし、実際のところどのようなカーテンを選べば失敗のない空間づくりができるのか、わからない人もいるでしょう。
今回は、注文住宅のカーテンを選ぶときのポイントを詳しく解説します。カーテンの種類や色、素材などにも配慮して、こだわり抜いた注文住宅を建てましょう。
注文住宅のカーテンはどこで買うべき?
注文住宅のカーテンは、主に以下の4つの場所で購入可能です。
- ・ハウスメーカー
- ・カーテン専門店
- ・ホームセンター
- ・インターネット通販
なお、カーテンの費用相場は購入先やデザインなどによって大きく異なりますが、窓10ヶ所程度で30万円〜です。あくまでも最低ラインになるので、予算は多めに見ておくと安心でしょう。
①ハウスメーカー
カーテンを探したり注文したりする手間を省きたい場合は、ハウスメーカーに依頼するのがよいでしょう。カーテン選びのアドバイスからカーテンレールの取り付けまで行ってくれるので、スムーズに完成します。
その分、施工費や人件費などがかかるので、自分でカーテンを手配するよりも費用がかかります。またカーテンを取り付ける業者もハウスメーカーが手配するので、自由に選べないのもデメリットの一つです。
②カーテン専門店
数多くのカーテンから選びたい場合は、カーテン専門店を利用するのがおすすめです。カーテン専門店には、海外製品やこだわり抜いたハイセンスなカーテンもラインナップしています。オーダーメイド商品も対応してもらえるケースもあるので、既製品で好みのカーテンがない場合はカーテン専門店を利用してみるとよいでしょう。
カーテン専門店と直接やり取りすると、施工業者に依頼するよりも費用は抑えられる傾向にあります。リーズナブルかつハイセンスなカーテン選びをしたい人に向いているでしょう。
③ホームセンター
カーテンにあまりお金をかけたくない場合は、ホームセンターで購入するとよいでしょう。カーテン専門店ではないためグレードの高いカーテンはあまりありませんが、シンプルで使い勝手のよい商品がラインナップされています。季節限定セールや売れ残りセールなどが開催されていることもあるので、お得に購入したい場合はセール時期を狙うとよいでしょう。
ただし、ホームセンターで購入するとカーテンレールやフックなどの部品も、1からすべて自分で選んで取り付けなければなりません。手間がかかる点はデメリットといえるでしょう。
④インターネット通販
近年はお店に行かなくても購入できるインターネット通販があります。商品名や色、予算などを検索欄に入力すれば、候補のカーテンがラインナップされます。予算に応じてイメージしているカーテンが効率よく見つかるので、忙しい人やお店に行くのが面倒な人はインターネット通販を活用するとよいでしょう。
一方で、実際の色味や素材感がわからないのがインターネット通販のデメリットです。自分で採寸する必要もあるので、念入りに下準備しないと失敗します。
注文住宅のカーテンを選ぶ際のポイント
注文住宅のカーテンを選ぶ際は、以下の6つのポイントを意識しましょう。
- ・床や壁の色と合わせる
- ・部屋のインテリアに合わせる
- ・部屋の用途を考える
- ・生地や性能にこだわる
- ・サンプルで色味を確認する
- ・優先順位を考える
それぞれの内容を解説します。
ポイント①床や壁の色と合わせる
注文住宅のカーテンの色は、床や壁と合わせるのが基本です。例えば濃いめの床や壁には、薄めの色のカーテンが合います。反対に薄めの床や壁には、濃いめのカーテンを選ぶことでバランスの取れた空間に仕上がるのでおすすめです。
他にも床や壁と同系色を選んだり、同じトーンの色違いを選んだりしてみても、すっきりまとまった空間になるでしょう。床や壁に使われている色のカーテンを取り入れれば、補色効果が効いてメリハリのある印象になります。ただ好きな色で選ぶのではなく、床や壁の色に合うかどうか考えてみましょう。
ポイント②部屋のインテリアに合わせる
おしゃれでまとまりのある部屋をコーディネートするなら、インテリアに合わせて色選びすると失敗しにくくなります。空間のメインカラーに合わせれば、悪目立ちすることなく馴染むでしょう。
空間全体がベージュ系やホワイト系、ブラック系でコーディネートされている場合は、別の色のカーテンを選んで彩りをプラスするのもおしゃれです。インテリアテイストにマッチするカーテンカラーを選んで、すっきりした空間をつくりましょう。
ポイント③部屋の用途を考える
空間に馴染むカーテンを選ぶためにも、部屋の用途を確認しましょう。リラックスすることを目的としている空間に派手な色のカーテンを取り入れれば、心から安らぐことはできないでしょう。
それぞれの部屋に最適なカーテンを選ぶ際は、その部屋で過ごす様子をイメージしてみるのがポイントです。どのような色なら満足のいく過ごし方ができるかを考えれば、失敗のないカーテン選びができるでしょう。
後ほど、部屋別におすすめのカーテンカラーについて解説するので、そちらもぜひ参考にしてください。
ポイント④生地や性能にこだわる
デザイン性にこだわるのと同じくらい、生地や性能に着目することも大切です。立地や間取りによっては、西日などの日差しが強い部屋もあるでしょう。そのような部屋には、UVカットや断熱性の高いカーテンを選ぶことで快適な室内環境を整えやすくなります。外の人通りが多い部屋には、視線を変え切りつつ採光や通風を確保できるカーテンがおすすめです。
カーテンには外からの熱を遮断するだけではなく、プライバシーを守ったりおしゃれな空間を演出したりとさまざまな役割を担っています。さらには防音機能が備わっているカーテンもあり、寝室に取り付けると快眠につながるでしょう。機能性にも目を向けて、実用的なカーテンを選ぶことも大切です。
ポイント⑤サンプルで色味を確認する
カーテンを選ぶ際はカタログだけで判断せず、サンプルで色味や肌触りを確認しましょう。カタログに載っているカーテンに好印象を抱いても、実物を確認しないまま取り入れてしまえば、ギャップに驚くかもしれません。
インテリアショップやホームセンターなら実際のカーテンを確認できます。オンラインショップで購入する場合は、生地サンプルを取り寄せられないか確認しましょう。事前に確認しておくことで後悔のないカーテン選びができるので、しっかりサンプルをチェックしておくことが大切です。
ポイント⑥優先順位を考える
カーテン選びでは、優先順位を考えることも大切です。カーテンは全室に取り付けるものですが、すべてのカーテンにこだわりすぎると費用がかかります。予算オーバーにならないためにも、どの部屋のカーテンをこだわるべきか優先順位をつけていきましょう。
例えば家族や来客が長い時間過ごすリビングダイニングは、カーテンのデザインや機能性にこだわりたいところです。その他の人目につきにくい子ども部屋や寝室などは、引越し前に使っていたカーテンを活用したり既製品で安く済ませたりすれば、費用を大幅に抑えられます。
【部屋別】注文住宅におすすめのカーテン
注文住宅のカーテン選びのポイントを押さえたところで、次に部屋別におすすめのカーテンを紹介します。全部屋同じカーテンにするよりも、用途によって使い分けることで快適性が高まります。ここで紹介する部屋は、以下の5室です。
- ・リビング
- ・キッチン
- ・寝室
- ・子ども部屋
- ・和室
それぞれ部屋のおすすめカーテンを把握して、空間づくりに役立てましょう。
①リビング
リビングは家族が集まる団らんの場所です。読書をしたりテレビを見たりする場所なので、明るくてリラックスできる空間づくりを意識しましょう。カーテンも同様で、奇抜な色よりもナチュラルなアースカラーがぴったりです。
ベージュ系やブラウン系、グリーン系など自然な雰囲気を演出してくれる落ち着いた色味を選びましょう。カーテンレースも花柄やベージュ系を選べば、安らぎのある空間に仕上がります。
②キッチン
キッチンは調理する空間なので、清潔感あふれる雰囲気づくりが欠かせません。清潔感を表現するためにも、キッチンにはホワイト系のカーテンがおすすめです。ホワイト系のカーテンが風でなびけば、優雅な雰囲気を演出できるでしょう。キッチンの扉カラーや家電カラーに合わせて、同じ色のカーテンを取り付けて統一感を出すのも一案です。
ただしキッチンは火や水を扱う場所なので、防火機能や防水性の高いカーテンを選ぶ必要があります。デザイン性を重視しつつ安心できる機能性を持ち合わせているカーテンを選べれば、快適なキッチンになるでしょう。
③寝室
1日の疲れを癒す寝室は、リラックスできる環境づくりが大切です。ぐっすり眠れる雰囲気にするためにも、アイボリーやブルー系、グリーン系でまとめるのがよいでしょう。目に優しい色合いなので、日中でも安らぐ空間になります。
他にも、グレーやピンクなどの色合いも寝室におすすめです。どちらもストレスが和らぐ色なので、ぜひカーテンに取り入れてみましょう。明るすぎる色や派手な色のカーテンは睡眠の質を下げる可能性もあるので、できるだけ避けたほうが無難です。
④子ども部屋
子ども部屋は成長とともに好みが変わっていくので、その都度変えるのが理想的です。就学前の子どもなら、明るくてフレッシュなビタミンカラーやポップな色のカーテンがよいでしょう。動物や星、花柄など子どもが好きな柄を取り入れてみるのもアイデアです。
中学生や高校生になったら勉強にも集中できるように、ブラウンやブルーなどの色合いにするとよいでしょう。好きなインテリアテイストがあれば、それに合わせてカーテンカラーを変えるのもおすすめです。
⑤和室
和室にカーテンを取り付ける際は、畳や板張りに合わせて色を選ぶと馴染みやすくなります。自然をイメージさせるブラウン系やグリーン系を選べば、風合いのある落ち着いた和室を演出できるでしょう。和モダンなテイストに仕上げたい場合は、ホワイトやブラックのカーテンを合わせてみてもよいでしょう。
またカーテンの素材にもこだわるのがポイントです。やわらかい日差しを取り込むために、和紙のようなシワ加工がされたカーテンを選べば、より和室に馴染みます。
関連記事:おしゃれな和室のポイントとは?メリットや注意点と併せて解説します
人気の高いブラインドの種類
カーテン以外にも、ブラインドというウィンドウトリートメントがあります。種類もさまざまありますが、ここではとくに人気の高い以下のブラインドを紹介していきましょう。
- ・ウッドブラインド
- ・ロールスクリーン
- ・シェード
- ・外付けブラインド
それぞれの特徴を解説します。
ウッドブラインド
ウッドブラインドは、羽根の部分が木製でできているブラインドのことです。木の特性を活かして、ナチュラルでぬくもりのある雰囲気を演出してくれます。アルミブラインドと比べると羽根に重みがあることで、風に揺れにくくバタバタ音に悩まされる心配があまりありません。
静電気も起きにくいのでホコリもつきにくく、お手入れしやすいのもポイントです。基本的にどのようなインテリアにも馴染むので、ブラインドのデザインに悩んだらウッドブラインドを取り入れてみてはいかがでしょうか。美しい木目と日差しの組み合わせは、安らぎの空間を与えてくれるでしょう。
ロールスクリーン
ロールスクリーンは、一枚の布を垂れ下げたようなすっきりしたシルエットのブラインドです。採光・遮光などの機能が豊富で、日差しの調整もしやすいのが特徴です。必要な分だけブラインドを上げられるので、西日が強い日や日差しが眩しい日も程よく明かり取りができます。
調光に優れたタイプもあり、レースと不透明を使ったボーダー柄のロールスクリーンもあります。より効率的に調光ができるのはもちろん、ボーダー柄がおしゃれな空間を演出するでしょう。
シェード
シェードは、コードやチェーンを操作することで大きな布を上下に開閉するブラインドです。 正式名称は「ローマンシェード」で、多くのカーテンショップでラインナップされています。ブラインドと聞くと羽をイメージするかもしれませんが、生地を上げ下げするタイプのおしゃれなブラインドです。
カーテンはヒラヒラしたフォルムが特徴的ですが、シェードは開けたときも閉めたときもすっきりした印象になります。スタイリッシュな雰囲気を演出したい場合におすすめです。とくに縦長の窓にはシェードがよく合います。
外付けブラインド
外付けブラインドは、窓の外に取り付けるブラインドのことです。室内に取り付けるブラインドと仕組みは似ていますが、開閉時や羽の角度の調整は室内からリモコンで操作します。その他にも大きな違いは断熱性の高さです。
外にブラインドを取り付けることで室内に熱が入りにくくなり、夏の暑さ対策に役立ちます。冬場も効率よく熱を取り込むことができ、室内が温まりやすくなります。室内にブラインドを取り付けると子どもやペットが紐に引っかかってケガをする恐れもありますが、外付けブラインドなら安心性も高まるでしょう。
執筆者からのコメント
カーテンは空間を構成する重要な要素の一つです。窓まわりを装飾するカーテンまでこだわることで、統一感のある空間に仕上がります。カーテンを選ぶ際は、壁や床、家具などに調和する色や素材にすることです。カーテン以外にもスタイリッシュなシルエットが特徴のブラインドもあるので、空間の雰囲気に合わせて使い分けるのもよいでしょう。