注文住宅の購入時にローンを利用する流れを解説

住宅を購入する際、多くの人が住宅ローンを利用します。

注文住宅は間取りや内装などを好きなように設計できるという魅力がある一方で、契約から入居までに時間がかかり、住宅ローンを利用する流れがわかりづらいと感じる人も多いです。

この記事では、注文住宅で住宅ローンを利用する際の流れをわかりやすく解説します。

これから住居の購入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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目次

建売住宅でのローンは手続きがシンプル

まず、建売住宅を住宅ローンで購入する際の流れから確認してみましょう。

建売住宅とは、土地と建物がセットで販売される住宅のことです。住宅ローンを利用するには、土地だけでなく建物も完成している必要があります。これは、万が一返済が滞った場合に、金融機関が土地と建物を担保として確保できる状態でなければならないためです。

建売住宅の場合、ローン申請の時点ですでに建物が完成しているため、土地と完成済みの建物に抵当権を設定し、そのまま住宅ローンを組むだけで手続きが比較的シンプルです。引き渡しと同時にローンが実行され、以降は月々の返済やボーナス払いで元金と利息を返済していきます。

ただし、建売住宅の購入でも自己資金は必要です。具体的には、購入を申し込む際に支払う申込金や、契約時に支払う手付金(一般的に購入価格の5〜10%程度)は自己資金からまかなう必要があります。これらは住宅ローンではカバーできないため、事前に準備しておきましょう。

注文住宅の場合はやや複雑なローン構造

注文住宅を選ぶ場合は、まず希望の土地を確保し、その後に理想の家づくりを進めていくことになります。

土地の購入費をはじめ、建築契約、着工、上棟、竣工、引渡しといった各段階で、まとまった支払いが必要になります。しかし、通常の住宅ローンは家が完成し、所有権が移転した後でなければ実行されません。つまり、土地購入費や建築開始に必要な「着手金」、工事の進行に伴う「中間金」、最終的な「残金」など、完成前に発生する支払いには、一般の住宅ローンを利用できないのです。

こうした費用を自己資金だけでまかなうのは難しいケースも多いため、注文住宅では、家が完成するまでの支払いを補うための「つなぎ融資」や、住宅ローンを複数回に分けて受け取れる「分割融資」が活用されます。これらの仕組みを利用することで、建築中の資金不足を防ぎ、完成後の住宅ローンへスムーズに移行する資金計画を実現できます。

住宅ローンが融資されるまでの流れ

住宅の購入を検討し始めてから住宅ローンが融資されるまで、すなわち住宅ローンを使った住宅購入の手続きが終わるまでの流れは次の通りです。

土地や住宅の予算を決める

まず、土地や住宅の予算を決めます。

土地の候補を探し、ハウスメーカーに建築プランの見積もりを依頼します。土地代と建物を建てるための建築費および諸費用の概算を見積もり、そこから自己資金を引いた金額が借入希望額を決定します。

借入希望額を決める上で考慮したいのが返済比率です。
収入に対して住宅ローンを含む全てのローンの返済額が占める割合を返済比率といいます。返済比率は「年間のローン返済額÷額面年収×100」の計算式で求めることができます。多くの金融機関で審査基準の返済比率は30%から35%となっています。

また、30%から35%はあくまでも上限であり、ゆとりを持って返済できる返済比率は20%から25%程度といわれています。

自己資金がどれくらい用意できるかによっても予算は変わりますが、ひとつの目安として考えておくとよいでしょう。

仮審査を申し込む

借入希望額が決まったら、仮審査を申し込みます。事前審査と呼ぶこともあります。
施主が住宅ローンを組んだとして、きちんと返済していけるかどうかを年収や債務の状況、希望借入額などから判断します。仮審査の結果は早い場合は数日、かかっても1週間程度でわかります。

住宅会社と計画を立てる

仮審査に無事通ったら、住宅会社と具体的な建てる家についてのプランを練っていきます。
仮審査を申し込んだあとで具体的にプランを作り込んでいくことで、本審査が通らず大幅なプラン変更を迫られるリスクを軽減できます。

本審査を申し込む

注文住宅の仕様や金額が決まったら、本審査に入ります。正式審査と呼ぶこともあります。
本審査のタイミングは契約書が必要となるため、工務店やハウスメーカーと契約を結んだ直後が一般的です。

つなぎ融資や分割融資を利用する

注文住宅を建てる上で大きな支払いをするのは以下のタイミングです。

  • ・土地の手付金
  • ・土地の残金
  • ・建物工事の手付金
  • ・建物工事の着手金
  • ・建物工事の中間金
  • ・建物工事の残金

住宅ローンは引き渡しの時に融資が実行されます。そのため、住宅ローンで借りたお金が使えるのは建物工事の残金を支払うタイミングになります。それ以外の支払いでローンを使いたい場合は、つなぎ融資や分割融資を利用することになります。

つなぎ融資とは住宅の引き渡し前に必要な資金を一時的に立て替えるためのローンです。つなぎ融資で借りたお金は、住宅ローンの融資が実行された時に全額返済されます。
分割融資とは、まとまった金額の資金が必要なときに、必要な額を複数回にわけて融資を実行する方法です。
つなぎ融資や分割融資が利用できるかどうかは金融機関によって異なります。利用を検討するのなら、対応しているか事前に確認しておきましょう。

引き渡しの際に住宅ローンの融資が始まる

引き渡しのタイミングで住宅ローンの融資が実行されます。

返済がいつから始まるかは、利用する金融機関や住宅ローンのプランによって異なります。住宅ローンの返済開始日の基準となる「約定返済日」が各金融機関で違うためです。ご利用の住宅ローンでいつから返済が始まるのか事前に確認しておきましょう。
金利決定のタイミングには「申込時の金利が適用」の場合と、「融資実行時の金利が適用される場合」の2パターンがあります。実行時金利の場合は、返済開始日の違いによって、支払う利息が大きく変わるので注意が必要です。

「つなぎ融資」を使う流れ、メリットやデメリット

1.つなぎ融資とは

つなぎ融資とは、金融機関で住宅ローンの契約を行ってから、実際にローンが実行されるまでの間に必要となる資金を確保するための一時的な融資です。注文住宅の場合、建物が完成して引き渡されるまでは住宅ローンは実行されないため、土地の購入代金や工事中に必要となるさまざまな支払いには住宅ローンが使えません。

そのため、注文住宅を建てる際には住宅ローン実行前に以下のような費用を支払う必要があります。

■ 住宅ローン実行前に必要となる主な支払い

<土地の購入>
  1. 契約時:手付金・頭金
  2. 引き渡し時:残金 → つなぎ融資で支払う
<建築工事>
  1. 契約時:手付金(工事費の約10%)・頭金
  2. 着工時:着工金(工事費の約30%) → つなぎ融資
  3. 上棟時:中間金(工事費の約30%) → つなぎ融資
  4. 引き渡し:残金 → 住宅ローンの融資実行で支払い→ その後、つなぎ融資をまとめて返済

※支払いタイミングや金額割合は施工会社によって異なります。

これらを合計すると、住宅ローンが実行される前に工事費の約7割を先に支払う必要があり、まとまった資金の準備が大きな負担となります。とくに、自己資金だけではすべてをまかなえないケースでは、工事中の資金捻出が大きな懸念点となるでしょう。

そこで役立つのが「つなぎ融資」です。つなぎ融資を利用することで、建物が完成して住宅ローンが正式に実行されるまでの間に発生する支払いをカバーでき、手元資金が十分でない場合にも家づくりを進めやすくなります。

注文住宅ならではの資金ギャップを埋めるための重要な選択肢のひとつとして、つなぎ融資を検討してみる価値は十分にあります。

2.つなぎ融資のメリットとデメリット

注文住宅で住宅ローンを利用する際に役立つ「つなぎ融資」ですが、便利な反面、当然ながらメリットだけでなくデメリットも存在します。つなぎ融資を検討する際には、両面を理解したうえで判断することが大切です。

つなぎ融資のメリット

つなぎ融資のメリットとしてまず挙げられるのは、自己資金が十分でなくても注文住宅を建てられる点です。

工事中に必要となる各種費用を事前に用意できない場合、住宅ローンを利用して購入できるのは、すでに建物が完成している建売住宅やマンションに限られてしまいます。

その点、つなぎ融資を利用すれば、建物がまだ完成していない段階でも必要な支払いをまかなうことができ、住宅ローンを活用して理想の注文住宅を実現できます。

つなぎ融資のデメリット

一方で、つなぎ融資には次のようなデメリットもあります。

  • ・住宅ローンより金利が高い
  • ・住宅ローンとは別に事務手続き・事務手数料がかかる
  • ・住宅ローン控除の対象にならない

現在、住宅ローンの金利が1%以下〜1%台で推移しているのに対し、つなぎ融資の金利は一般的に約2〜4%台と高めに設定されています。つなぎ融資を利用すると、住宅ローンが実行されてつなぎ融資分を完済するまで、この高い金利で利息を支払う必要があります。

また、住宅ローンに適用される税制優遇である住宅ローン控除(減税)は、つなぎ融資には適用されません。この点も事前に理解しておくことが重要です。

注文住宅の購入における住宅ローンの利用状況

注文住宅を建てる人は、どのように住宅ローンを活用し、どのような返済方法を選んでいるのでしょうか。統計データを踏まえながら、現代における一般的な購入プロセスとローン返済のスタイルを整理してみます。

注文住宅を取得した世帯の動向

ここでは、注文住宅を建てた人がどのように資金を調達しているのか、具体的なデータを見ていきましょう。国土交通省「住宅市場動向調査(令和6年度)」によると、初めて住宅を取得する「一次取得者」が注文住宅を建てる際に必要とした費用は全国平均で5,876万円。そのうち4,522万円を住宅ローンでまかなっており、自己資金(頭金)として用意した金額は1,354万円、割合にすると23.0%となっています。

注文住宅を新築した世帯のうち、フラット35や民間金融機関などの住宅ローンを利用した人は73.6%に上ります。また、住宅ローン控除(減税)の適用を受けた、または受ける予定の世帯は91.4%と高く、多くの人がローンと控除制度を活用しながら理想の住まいを実現していることが分かります。

返済方法に目を向けると、注文住宅のローン返済期間は建物部分が平均33.9年、土地部分が平均35.6年と、いずれも35年ローンに近い長期返済が主流です。年間返済額の平均は144.8万円で、世帯年収に対する返済額の割合(返済負担率)は18.4%。この割合は分譲マンション取得世帯と同水準となっています。

▼参考
令和6年度 住宅市場動向調査(国土交通省)

「注文住宅ならでは」の住宅ローンをどう利用したらいい?

住宅ローンは、原則として購入した住宅の「引き渡し日」に融資が実行されます。建売住宅の場合は、建物が完成し上棟式を済ませて引き渡しを受けるタイミングで、金融機関から資金が振り込まれる仕組みです。

一方、注文住宅では事情が異なります。建物が完成する前の段階から、契約時の手付金や着工金などを設計者や施工会社へ支払う必要があり、融資実行前にまとまった資金が求められるケースが一般的です。これをすべて自己資金で賄えない場合には、住宅ローンとは別枠で「つなぎ融資」を利用したり、住宅ローンを数回に分けて受け取れる「分割融資」を選択したりする方法があります。

以下では、それぞれの仕組みについて詳しく見ていきます。

建物の建築費のみを借りる

すでに土地を所有している場合や、自己資金で土地を購入済みの場合の住宅ローンの利用方法です。このケースでは、建物の完成・引き渡しのタイミングで住宅ローンが実行されます。

土地の代金と建物の建築費を借りる

自己資金だけでは土地や建物の購入費用をまかなえない場合、土地代と建築費の両方を住宅ローンで支払うことになります。この場合も、建物の完成後、引き渡しのタイミングで融資が実行されます。

建物の建築費より先に土地の代金を借りる

土地購入時に自己資金が不足している場合には、「土地先行融資」と呼ばれる仕組みを利用できることがあります。この方式では、土地を購入する際に1回目の融資が実行され、続いて建物が完成し引き渡されるタイミングで2回目の融資が行われます。自己資金が足りない人にとって心強い方法ですが、実際には土地先行融資を扱う金融機関は多くありません。

土地先行融資では、住宅ローンの本格的な融資が実行されるまでの間に必要な費用をまかなう「つなぎ融資」と、住宅ローンを複数回に分けて受け取れる「分割融資」という2つのアプローチがあります。

注文住宅の場合は、土地購入・着工・上棟・引き渡しなど支払いのタイミングが複数に分かれるため、こうした資金調達方法を理解しておくことが重要です。ここでは、注文住宅ならではの資金ニーズに対応するつなぎ融資と分割融資について、もう少し詳しく見ていきましょう。

つなぎ融資は無担保ローンであるため、金利が分割融資より高めに設定されるのが一般的です。一方、分割融資は住宅ローンそのものを複数回に分けて実行する仕組みのため、適用される金利は通常の住宅ローンと同じになります。

なお、土地先行融資の一例として、みずほ銀行では分割融資を取り扱っています。他社のつなぎ融資を利用して土地代や建築費、諸費用の支払いを行ったことが確認できれば、住宅ローンの借入額にその返済資金を含めることも可能です。その際は、つなぎ融資の借入内容がわかる資料の提出が必要となります。

注文住宅を建てる際にかかる費用内訳

まず、注文住宅を建てる際に必要となる費用の内訳を把握しておきましょう。総費用は、建物本体にかかる「本体工事費」のほか、「付帯工事費」「諸費用」、そして「土地代」で構成されています。

とくに、建築会社から提示される見積書には、付帯工事費が含まれているかどうかを必ず確認することが重要です。また、諸費用がどの程度かかりそうかについても、早めに依頼先から情報をもらい、資金計画に反映させましょう。

総費用

注文住宅にかかる主な費用は、次の4つに分類できます。それぞれの内容を理解しておくと、資金計画が立てやすくなります。

■本体工事費

家の骨組みから内外装、屋根に至るまで、住宅そのものを建てるための工事費です。
「坪単価」は 本体工事費 ÷ 床面積(坪数) で算出できます。

■付帯工事費

建築会社とは別の専門業者が行う工事にかかる費用です。
主な例として、既存建物の解体、地盤改良、エアコン設置 などがあります。
見積書に含まれているかどうかを必ず確認し、納得したうえで契約しましょう。

■諸費用

建築工事以外に必要な費用で、地盤調査費、建築確認申請費、ローン手数料、火災保険料、印紙代、各種税金 などが含まれます。
多くは現金で支払う必要があるため、あらかじめ予算枠を確保しておきましょう。

■土地購入費(土地代+諸費用)

土地を購入する際にかかる諸費用は、一般的に 土地価格の約5% が目安です。
内訳として、仲介手数料、不動産登記費用 などがあります。

住宅ローンの種類や借入方法によっては、住宅ローン関連の手数料や「つなぎ融資」の費用が発生する場合もあります。

また、地盤調査費は約5万〜10万円、さらに地盤改良工事が必要な場合は 50万〜100万円程度 が目安です。住宅の規模や地盤の状態によって費用は大きく変動するため、事前に確認しておきましょう。

予算

予算を考える際は、「住宅ローン」+「頭金(自己資金)」で総費用をまかなえるかどうか を基準にしましょう。

■住宅ローン

銀行などから借り入れる資金で、一般的には建築費用の約8割が上限と考えておくと安心です。
毎月の返済額は、現在の家賃+駐車場代と同程度に収まるよう設定すると、無理のない返済計画を立てやすくなります。

■ 頭金(自己資金)

預貯金や親からの援助金など、現金で用意できる資金です。
ただし、手持ちの資金をすべて頭金にしてしまうのではなく、予期せぬ出費に備えて一定額は手元に残すことが大切です。

支払う費用と支払い時期

注文住宅では、「土地の購入」と「家の建築」という2つの手続きを踏む必要があります。そのため、家づくりに使える総予算を踏まえたうえで、土地代と建物本体工事費をどのように配分するかを事前に決めておくことが重要です。

購入時に必要となる諸費用は、一般的に 「土地代+建物工事費」の6〜10% が目安です。ただし、土地の条件、建築工事の進め方、住宅ローンの借り方によっては、それ以上かかるケースもあります。

なお、建築会社のなかには、全体のスケジュールや資金計画まで相談に乗ってくれるところもあります。建築会社を先に決めてアドバイスを受けながら土地探しを進めると、資金計画を立てやすくスムーズです。

注文住宅購入で必要となる費用と支払い時期の目安

■土地の購入時に支払うお金

売買契約時
  • ・手付金(価格の5〜10% など)
引渡し前
  • ・残代金(物件価格 − 手付金 − 住宅ローン借入額)
  • ・土地購入の諸費用(土地代金の5〜10%)

■家の建築時に支払うお金

見積もり作成時
  • ・地盤調査費用(必要な場合)
工事請負契約時
  • ・工事契約金(工事費の約10%)
  • ・建築確認申請費 など
着工時
  • ・着工金(工事費の約30%)
  • ・地鎮祭費用 など
上棟時
  • ・中間金(工事費の約30%)
  • ・上棟式費用 など
引渡し前
  • ・建築費の残代金(工事費の約30%)
  • ・住宅ローン関連費用
  • ・建物登記費用 など

■引き渡し後に支払うお金

引越し時
  • ・引越し代、家具・家電購入費 など
引越し後
  • ・不動産取得税(物件により異なる)

■家を買った後、継続して支払うお金

  • ・住宅ローン返済
  • ・固定資産税・都市計画税
  • ・建物のメンテナンス費用 など

※土地を不動産会社などの売主から直接購入する場合は仲介手数料が不要となるため、一般的な諸費用より土地代金の約3%程度安くなることがあります。
なお、支払いのタイミングや金額は依頼先によって異なる場合があります。

土地購入費用の支払いタイミング

土地は高額なため、購入費用をすべて一括で支払うケースはほとんどありません。まずは手付金を支払い、その後に残金を支払うというのが一般的な流れです。では、具体的にどのタイミングで、どのような費用を支払うことになるのでしょうか。

売買契約締結時に手付金の支払い

最初に支払いが発生するのは「売買契約を結ぶ時」です。このタイミングで買主は「手付金」を支払います。一般的には、土地代金の5~10%程度が目安とされています。

手付金は、「この土地を購入します」という買主の意思を示すための証拠金としての役割を持ちます。手続きが滞りなく進み、売買が成立した場合には、手付金は土地代金の一部として充当され、頭金の役割も果たします。

ただし、買主の都合で契約を取り消す場合、手付金はキャンセル料として売主に渡るため返金されません。この点は事前に理解しておくことが大切です。

土地代金の決済

売買契約の段階で支払うのは手付金のみで、土地代金の残りは「土地の引き渡し時」にまとめて支払います。一般的には、手付金を差し引いた残金を、売主が指定する口座へ振り込む形で決済します。

支払い方法としては、残金を引き渡し時に一括で支払う方式のほか、「中間金」を先に支払うケースもあります。これは、決済より前のタイミングで残代金の一部を納め、引き渡し時に残りを支払う方法です。

住宅建築に関する費用の支払いタイミング

土地の購入代金とは別に、家を建てるための建築費も支払わなければなりません。住宅ローンが実行される前から調査や工事が始まるため、事前にまとまった資金を確保しておく必要があります。どのタイミングでどれだけの資金が必要になるのかを把握しておけば、資金計画をスムーズに進められ安心です。

調査・プランニングにかかる費用

住宅は、土地を買ってすぐに建築に取りかかれるわけではありません。まずは土地の「調査」からスタートします。敷地の測量をはじめ、周辺環境の確認、地盤調査、法的規制の有無などをチェックし、その費用はおおむね5万~10万円ほどかかります。

同時に、「プランニング(間取りや設計の検討)」も進めていきます。会社によっては、プラン作成費がかかる場合もあります。費用や内容は依頼先によって大きく異なるため、複数社を比較しながら慎重に依頼先を選ぶことが大切です。

工事費用は複数回に分けて支払い

調査が終わり、建築プランが確定すると、いよいよ実際の工事へ進みます。工事費用は一度にまとめて支払うのではなく、いくつかの段階に分けて支払うのが一般的です。たとえば、「工事請負契約時」「着工時」「上棟時」「引き渡し時」といったタイミングで支払いが発生します。

支払い割合の一例としては、契約時に10%、その後の各工程で30%ずつといった形で分割されるケースが多く見られます。

注文住宅の住宅ローンの組み方

土地と完成した建物をセットで購入する建売住宅と異なり、注文住宅では基本的に土地を先に購入したあとで、建物を建てていきます。そのため、注文住宅ならではのローンの組み方が数パターンあります。

基本的にどのパターンも、ローンの対象となるものの引き渡し時に融資が実行されます。引き渡しよりも前に資金を借りたい場合には、つなぎ融資か分割融資を利用することになります。

建物だけでローンを組む

土地にはローンを使わず、建物だけでローンを組む方法です。
すでに所有している土地に建てる場合や、建て替えの場合、土地は現金一括で買う場合がこれに当たり、住宅の引き渡し時に融資が実行されます。

建物だけでローンを組む場合のメリットは以下の通りです。

  • ・ローンを組む金額が少なくて済む

一方のデメリットは以下の通りです。

  • ・ローンを組める金額も少なくなる恐れがある

土地代と建築費用を1つにまとめてローンを組む

土地・建物の購入費用が自己資金だけではまかなえない場合、土地の購入代金と建築費を住宅ローンで支払うことになります。
この場合も住宅の引き渡し時に融資が行われるので、土地の購入費用を借りたい場合はつなぎ融資や分割融資を利用することになります。

土地代と建築費用を1つにまとめてローンを組む場合のメリットは以下のような点です。

  • ・申し込み手続きがわかりやすい
  • ・住宅に関するローンの支払いが一本化できる
  • ・諸費用の金額を抑えることができる

一方、デメリットには次のようなことが挙げられます。

  • ・土地代は一旦全額自己資金でまかなう必要がある

土地と建物の2本立てでローンを組む

土地・建物の購入費用が自己資金だけではまかなえない場合に、土地は土地の住宅ローン、建物は建物の住宅ローンを組む形です。「二本立て」と呼んだり、「土地先行融資」と呼んだりします。
土地の住宅ローンは土地の引き渡し時に、建物の住宅ローンは住宅の引き渡し時に融資されます。

土地と建物の2本立てでローンを組む場合のメリットは以下の通りです。

  • ・土地の購入費用を土地購入時に借りることができる
  • ・自己資金の総額が少なくて済む
  • ・条件次第では、土地の購入費用にも住宅ローン控除が使える

デメリットには次のようなものが挙げられます。

  • ・ローンの返済が土地の引き渡し時から始まる
  • ・支払いの総額が高くなる

住宅ローンの金利の種類

住宅ローンは借りる金額も大きいので、金利の支払い金額も大きくなりがちです。では、住宅ローンの金利の種類にはどのようなものがあるのでしょうか。

全期間固定型

借入時の金利が返済開始から終了まで固定されているものが「全期間固定金利」です。

借入期間中の金利が変わらないため、毎回の返済額や総返済額が借り入れた時点で確定します。全期間固定型の金利は3種類のタイプの中で一番高いです。
全期間固定金利の商品の代表的なものに、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供しているフラット35が挙げられます。

変動金利型

変動金利型とは、借入期間中に適用される金利が変動するタイプの住宅ローンです。

変動金利型の金利は3タイプの中では一番低く設定されています。

借入後は半年に一度適用金利の見直しが行われるケースが多いですが、たとえ適用金利が変動したとしても、月々の返済額は5年間変わらないのが一般的です。

5年後の返済額は、その時点の元金残高、金利、残りの返済期間を元に再計算されて決まります。見直し後の返済額は、適用金利が大幅に上昇した場合でも直前の返済額の最大1.25倍までという激変緩和措置があるので、見直し後の返済負担が大幅に増えることはありません。

期間選択固定金利型

借入当初から一定期間の金利が固定されるタイプです。金利水準は、変動金利型と全期間固定金利型の中間です。
選択肢の種類は金融機関によって異なるものの、「3年固定」「5年固定」「7年固定」「10年固定」「15年固定」「20年固定」など、複数の固定金利期間から選べるようになっています。

固定金利期間が終悪と、変動金利型になるのが一般的ですが、再度固定金利選択型を選ぶこともできます。ただし、固定金利期間が終了したあとの金利は、その時の市場金利に応じて見直されるので、これまでと同じとは限りません。

金利ミックス型

ひとりの契約者でも、全期間固定金利型・固定金利期間選択型・変動金利型といった複数の金利タイプを組み合わせて借り入れできる商品があります。一般的には「金利ミックス型」などと呼ばれています。

たとえば、3,000万円の住宅ローンを借りる場合に、2,000万円を変動金利型、1,000万円を全期間固定金利型といったように、異なる金利タイプを組み合わせて構成することが可能です。固定金利と変動金利それぞれのメリットを活かしつつ、金利変動によるリスクをある程度分散できる点が大きな特徴です。

注文住宅を購入する際の住宅ローンの借入シミュレーション

住宅ローンの金利タイプは、大きく「変動金利型」と「固定金利型」の2種類に分けられます。ここでは、それぞれの金利タイプの特徴やメリット・デメリットを比較し、選択の際に役立つポイントを整理しました。また、住宅ローンの借入シミュレーション結果についてもあわせて解説します。

住宅ローンの借入シミュレーション

一般的に、住宅ローンは「年収の5~7倍まで借りられる」といわれています。この目安となるのが「年収倍率」で、住宅の購入価格を世帯年収で割った比率を指します。先述の「住宅市場動向調査」によると、注文住宅を購入した世帯の平均年収は907万円でした。

そこで、「年収の5~7倍」という基準を踏まえ、今回は年収900万円の世帯が5,000万円を借り入れたケースを想定し、注文住宅取得時の住宅ローン返済シミュレーションを行ってみました。返済期間を25年・30年・35年とした場合、それぞれ月々の返済額や総返済額がどの程度になるのか、参考として確認してみましょう。

<シミュレーション条件>

  • ・世帯年収:900万円
  • ・借入額:5,000万円
  • ・金利:全期間固定 3.00%(フラット35 21~35年)
  • ・ボーナス返済:なし

「別紙1」の表を挿入

返済期間を長くすると月々の負担は抑えられますが、たとえば35年返済の場合、25年返済に比べて利息が800万円以上増える結果となります。月々の返済額と総返済額、そして利息負担のバランスを考えながら、自分のライフプランに合った返済期間を選ぶことが大切です。

想定の借入額や、月々の返済額から返済計画を確かめてみませんか

住宅ローンシミュレーションはこちら

住宅ローンで支払えない費用

注文住宅を建てる上で、住宅ローンでは支払えない費用がいくつかあるのをご存知ですか。
ここでご紹介する費用は、住宅ローンでは払えないので自己資金から出す必要があります。このことを知らず住宅ローンの頭金に自己資金を当ててしまうと、必要な費用が支払えないということになりかねません。

頭金は、余裕を持った金額にしておきましょう。

仲介手数料

土地の購入にも仲介手数料は必要です。仲介手数料の上限金額は、「物件価格の3%+6万円」で求めた金額に消費税を加えたものです。
売買契約締結時に手数料の半額を、物件の引渡し時に残りを支払うのが一般的です。

こういった諸費用を住宅ローンに組み込めるかどうかは金融機関によって異なります。また、組み込めた場合でも、支払いのタイミングは融資の実行より前になるので、一旦は自己資金から払うことになります。

なお、不動産会社が売主の場合、売主から直接土地を買う場合には、仲介手数料は発生しません。

司法書士・土地家屋調査士の費用

新たに土地を取得したり、戸建てを新築したりする時には所有権移転登記が、住宅ローンを使う場合には抵当権設定登記が必要です。これらの登記は司法書士に依頼するのが一般的です。
また、建物の建物表題登記も必要になります。建物表題登記は土地家屋調査士に依頼します。

その際、謝礼を支払いますが、その費用が住宅ローンに組み込めるかどうかは商品によって異なります。また、こちらも引き渡し前に費用が発生するので、仮に組み込めても一旦は自己資金から支払う必要があります。

計測・地盤調査に関する費用

どんな土地でも家が建てられるわけではありません。敷地調査や地盤調査をして本当に家を建てても大丈夫な土地なのかを確認して初めて家が建てられます。

敷地調査とは、主に建築基準法や都市計画法といった「法律」と建築予定地を照らし合わせる調査です。
地盤調査とは、住宅を建てる土地の強度を測るための調査のことです。建設する住宅の重量に耐え得るのか、沈下に抵抗する力があるのかを確認します。

これらは建築前に行うものですので、支払いのタイミングも融資実行前になります。計測・調査に関する費用を諸費用として住宅ローンに組み込む場合でも、自己資金から建て替える必要があります。

金融機関へ支払う各種手数料

金融機関へ支払う各種手数料は、基本的に現金で支払うものです。商品によっては諸費用として住宅ローンに組み込むことができる場合もありますが、あくまでも住宅ローンの融資が実行されるのは物件の引き渡し時です。そのため、一旦自己資金から支払う必要があります。

水道加入代

水道加入代とは、安全で安定した水道水の供給が行えるよう、水道施設の拡充整備などに充てるとともに、現在水道を使用している人との負担の公平を図る目的で、給水装置を新たに設置または増径する場合に自治体の水道局に支払うものです。

住宅の新築は給水装置の新たな設置にあたるので、水道加入代の支払いが必要になります。建て替えの時は必要ありません。以前家が建っていた土地では、前の家の持ち主が支払っていて支払いの必要がないケースもあります。

工事代金に水道加入代が含まれている場合もあるので、ハウスメーカーや工務店に確認してみましょう。含まれていない場合には、施工店が水道局に給水装置工事の申請手続きをし、着工するころに施主が水道局に水道分担金を支払うことになるでしょう。
支払う場合には着工のタイミングでの支払いになるので、自己資金から支払うことになります。

建築確認申請費用

住宅を建てるときには、建築確認と呼ばれる検査を受ける必要があります。住宅の着工前に施工会社などを通じて、建築確認申請を行い、問題がなければ「建築確認済証」が送られてくるので、保管します。

工事が完了したら完了検査を行い、問題がなければ、「検査済証」が発行されるのでこれもきちんと保管しましょう。

これらの申請には手数料がかかりますが、手数料を諸費用の一部として住宅ローンに組み込む場合でも、支払いのタイミングの関係上一旦は自己資金から支払う必要があります。

家具や家電の購入に関する費用

家具や家電の購入に関する費用は、諸費用の除外に指定されていることが多いです。基本的に住宅ローンに組み込めないと考えてください。ただし、作り付けの家具の場合は、家の購入費用に含まれるので、住宅ローンの中に組み込まれます。

最近では家具や家電の購入に関する費用を住宅ローンの中に組み込める商品も出てきていますが、購入の期限が定められており、領収書の提出が必要であることから、あまり使い勝手がいいとは言えません。

引っ越し費用

引越し費用も基本的には含まれないと考えてよいでしょう。

ただし、引越し費用も含めることができる住宅ローン商品が少しずつ出てきています。その他の条件と照らし合わせて検討するのもよいでしょう。

仮住まいの家賃

建て替えなどで、一時的に賃貸住宅を借りる場合の家賃も住宅ローンには含まれません。

自己資金から出す必要があるので、その分を考えた頭金の設定にしましょう。

住宅ローンを組む際の注意点

住宅ローンを組む際にはどのような点に注意すればよいでしょうか。

金融機関ごとの違いを調べる

審査基準や融資のタイミングは金融機関ごとに異なるので、それぞれの商品やオプションを比較しながら選ぶのが大切です。
金融機関は住宅会社と提携している金融機関の提携ローンを利用しても、自分で探しても大丈夫です。ネット銀行の方が金利が安い傾向にあります。

金利の変動に注意する

金利は絶えず変動しています。金利の変動は金融政策などが大きく関係します。

日銀は2024年3月に開催した金融政策決定会合で「マイナス金利政策」を解除し、17年ぶりに利上げを実施しました。さらに2024年7月末には、それまで続けてきた長期国債の買い入れを減額するとともに、短期金利の誘導目標が0から0.1%程度だったものを0.25%程度に引き上げることを決めています。

これを受けて、住宅ローンの金利も上がるのではないかと言われています。住宅ローンの利用を考えるのであれば、金利の動向には常に目を光らせておきましょう。

住宅ローン減税の適用条件に注意する

住宅ローン減税の適用条件が、2024年1月に変更されました。
省エネ基準を満たさない住宅は住宅ローン減税の対象外となり、住宅ローン減税を受ける際は、省エネ基準住宅である証明書を設計者や施工者から取得する必要があります。

このように、住宅ローン減税の適用条件は変更される可能性があるので、常に最新の情報を確認するようにしましょう。

諸費用や利息の額を把握する

注文住宅の住宅ローンは、一般的な住宅ローンと異なり、手続きや融資の実行が複数回に分かれることが多く、手続きも複雑になりがちです。そのため、諸費用や利息の支払いなど、お金の流れが見えづらくなる点に注意が必要です。

土地代や建築費だけに目を向けていると、気づかないうちに費用が膨らんでしまうおそれがあります。

注文住宅で住宅ローンを利用する際は、支払いの流れをしっかり把握し、諸費用や利息も含めた総額で資金計画を立てることがとても重要です。

手付金など融資が「間に合わないお金」がある

注文住宅を建てる際には、土地の売買契約や工事請負契約の前後で「申込金」や「手付金」が求められる場合があります。

とくに土地契約時の申込金や手付金は、まだ住宅ローンの申請すら行えない段階で必要になるため、自己資金(頭金)から支払うことを前提に準備しておく必要があります。

そのため、必要な費用の種類だけでなく、どのタイミングでいくら支払うのかを事前に整理しておくことが大切です。また、予想外の出費が発生する可能性も踏まえ、余裕を持った借入額を検討しておくと安心です。

プロの意見を聞く

住宅ローンの組み方には工夫と専門的な知識が必要となります。ハウスメーカーや工務店の担当者の意見を参考にするのはもちろん、ファイナンシャルプランナーなどプロの力を借りることも検討しましょう。

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注文住宅で住宅ローンを利用する際の流れや住宅ローンの種類、住宅ローンで払えない費用などについて解説してきました。

住宅ローンを活用した注文住宅購入のイメージが具体的になったのではないでしょうか。

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監修者

池田 恵子

ファミリア株式会社 取締役

略歴

  • アトリエファイ建築研究所
    (建設・現場監理に従事。)
  • 池田林業株式会社
    (設計・現場監理に従事。後に取締役に就任し現在に至る。)

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